
1. あらゆる場所で、 あらゆる形態の貧困に 終止符を打つ
新型コロナウイルス感染症により極度の貧困がこの数十年で初めて増加
2020年には、新たに1億1,900万 1億2,400万人が 極度の貧困へと追いやられた
世界の貧困率は 2030年には7%に留まる見込み、貧困撲滅の目標に届かず
各国政府は、新型コロナウイルス感染症に対応するため 1,600件の短期的な社会保障措置を実施。しかし、依然として40億人が社会保障を受けていない
2021年4月の時点で118カ国が国または地方の 防災戦略を報告。2015年の45カ国から增加
2. 飢餓に終止符を打ち、 食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、 持続可能な農業を推進する
新型コロナウイルス感染症の世界的大流行は世界の飢餓を悪化させている
2020年には、世界全体で新たに7,000万 1億1,600万人がパンデミックの影響により 飢餓を経験した可能性あり
パンデミックにより子どもの栄養不良が 悪化するおそれ
発育阻害の5歳未満児の割合
22% (1億4,920万人)
消耗性疾患を抱えた5歳未満児の割合
6.7% (4.540万人)
過体重の5歳未満児の割合 (2020年*)
5.7% (3,890万人)
世界全体で栄養不足に陥った人の数
2014 700万人
2019年 5,000万人
2020年 7億2,000万~
2020年の推計はパンデミックの影響を反映していない
世界では、出産年齢にある女性の約3人に1人が貧血を患っていてその一因に栄養欠乏症が 挙げられる
23.7億人が定期的に食料不足か、健康的でバランスの取れた食事を取れていない(2020年)
3. あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する
コロナ禍により保健分野の 前進が停滞または逆戻りし平均寿命が短くなった
90%の国々が、依然として1件あるいはそれ以上の 必須医療サービスの混乱を報告している
データ不足により新型コロナウイルス感染症が及ぼす 真の影響の把握が困難に
死亡登録システムがある国のうちシステムが少なくとも 75% 整備されている国
- 全世界 82%
- サハラ以南アフリカ 20%以下
ユニバーサルヘルスカバレッジ への投資拡大が不可欠
この10年の前進が
- 性と生殖に 関する健康
- 妊産婦の 健康
- 子どもの 健康
新型コロナウイルス感染症の影響で | 停滞または逆戻りするおそれ
医療従事者は多くの地域で不足しコロナ禍により ・限界に達している
看護師と助産師
北米 10,000人当たり 150人
サハラ以南アフリカ 10,000人当たり 10人
(2013-2010)
4. すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
新型コロナウイルス感染症によって、 教育分野でのこの20年間の前進が帳消しに
2020年には、新たに1年生から8年生までの 子どもの9%に当たる1億100万人が最低限の読解力の水準を下回った
- 習熟している 45%
- 全く習熟していない 9%
- 習熟していない 46%
系統立った就学前教育への 参加率は2010年の65%から2019年には73%に増加
現在、 多くの幼児が家庭で保護者に全面的に依存
学校教育の修了率の改善の進捗が遅く悪化する可能性も
学校教育の修了率-世界全体
初等教育 82%(2010年) 85%(2019年)
中等教育 46%(2010年) 53%(2019年)
より良い復興のための基本的な学校インフラが多くの国で不足
基本的インフラを備えた後発開発途上国の学校の割合
- 飲料水 56%
- 電気 33%
- 洗面設備 40%
(2016-2019)
5. ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る
意思決定への女性の平等な参加は 新型コロナウイルス感染症への 対応と復興において不可欠
しかし、男女同数には依然程遠い
女性が占める割合
25.6% 国会議員
36.3% 地方議員
28.2% 管理職
(2021年)
女性に対する暴力は 受け入れがたい水準で高止まりし、 コロナ禍によりさらに深刻化
女性の3人に1人 (7億3,600万人)が15歳以降、 生涯で1回以上の身体的暴力および/または性的暴力を経験 (2000-2018)
最大で1,000万人の女児が児童婚のリスクに さらされるおそれ
今後10年間に新型コロナウイルス感染症 の影響でコロナ前に児童婚が 予測されていた1億人の 女児に加えてコロナ禍により、無給の家事や育児、介護の負担が増加し 女性が労働人口から締め出されている。
それ以前から、女性が無給の家事や育児、 介護に費やす時間は男性の約2.5倍
6. すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する
2020年には数十億人が依然として安全な飲料水と衛生を 利用できていない
- 20億人 26% 安全に管理された飲料水を利用できていない
- 36億人 46% 安全に管理された衛生施設を利用できていない
- 23億人 29% 基本的な手洗い 設備がない
誰もが利用できるようにすることが新型コロナウイルス感染症からの復興の基盤に
23億人が水ストレスを抱える国に 暮らしている(2018年)
1970年から2015年までの間に自然湿地が35%縮小
これは森林消失の3倍の速度
129カ国は、2030年までに持続可能な形で 管理された水資源を確保するめどが立っていない
現在の前進速度を2倍にすることが必要
7. すべての人々に手ごろで信頼でき、 持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する
世界人口の3分の1が危険で非効率的な調理システムを使用している。26億人 (2019年)
7億5,900万人が電力を利用できていない。そのうちの4人に3人が サハラ以南アフリカに 暮らす (2019年)
エネルギー効率の改善率をさらに上昇させる必要
効率の改善率(年間)
2% (2010-2018)
3% (2018-2030)
とくに暖房 輸送部門で
近代的な再生可能エネルギーに関する取り組みを加速させることが必要
エネルギー最終消費に近代的な再生可能エネルギーが占める割合 (2018年)
- 電力部門 25.4%
- 暖房部門 9.2%
- 輸送部門 3.4%
8. すべての人々のための持続的、 包摂的かつ持続可能な経済成長、 生産的な完全雇用およびディーセントワークを推進する
コロナ禍により2億5,500万人分のフルタイム雇用に相当する仕事が失われた
⇒世界金融危機 (2007-2009年) 時の約4倍
景気回復は進行中
しかし、多くの国で経済成長が コロナ以前の水準に戻るのは 2022年か2023年になる見込み
外国人観光客数は2019年の15億人から 2020年には3億8,100万人に減少
国際観光が2019年の水準に戻るのには 最長4年かかる見込み
インフォーマル経済で働く16億人の労働者は社会的セーフティー・ ネットを利用できず、 コロナ禍により
極めて大きな影響を受けた。
コロナ禍により、就業も就学も訓練受講もしていない若者が増加
就業も就学も訓練受講もして いない若者の割合(2019年)
若い女性 31.1%
若い男性 14.0%
9. レジリエントなインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、 イノベーションの拡大を図る
世界の製造業の生産高が急減
新型コロナウイルス感染症による 危機の影響
⇒2020年に6.8%下落
航空機を利用した移動の需要面で 2020年は壊滅的な1年に
航空機利用者数は2019年の45億人から2020年には 18億人に減少(60%減)
中度 高度先端技術製品の製造が2020年後半の景気回復を刺激
2019年同期比で4%の成長 2020年第4四半期)
農村地域の道路網の 改善は貧困削減に貢献
25カ国で暮らす農村地域の住民5億2,000万人のうち 約3億人が
道路に簡単にアクセスできない
(2018-2019)
新型コロナウイルス感染症のような危機の解決策を見出すためには 研究開発への投資拡大が不可欠
2.2兆ドル全世界の研究開発への投資額 (2018年)
1,235人の研究者/住民100万人当たり (2018年)
10. 国内および国家間の不平等を是正する
コロナ禍により金融危機以来の所得の不平等縮小における前進が帳消しになる可能性が
新型コロナウイルス感染症により新興市場と開発途上国における平均ジニ係数が6%上昇する見込み
※ジニ係数とは、 所得の不平等を0から100で測る指標で、0はすべての人に所得が平等に行きわたる状態を示し、100は所得を1人がすべて独占する状態を示す
世界人口に占める難民の割合は2010年以来、少なくとも倍増した
10万人につき311人が難民 (2020年)
送金コストは6.5%と 過去最低 (2020年)
3%の目標達成に向けて さらなる前進が必要
2020年には、世界中の移住経路で4,186人が死亡または行方不明に
11. 都市と人間の居住地を包摂的、 安全、レジリエントかつ持続可能にする
コロナ禍によりスラムで暮らす人々の 窮状が深刻化
スラムで暮らす10億人超の 過半数が3地域に居住(2018年)
- 東アジア・東南アジア 3億7,000万人
- サハラ以南 アフリカ 2億3,800万人
- 中央アジア・南アジア 2億2,600万人
都市面積のうち 道路と公共緑地に当てた 割合の世界平均 (2020年)
道路に30%、 公共緑地に10% -15%を 割り当てるという 目標に届かず
156カ国が都市計画の国家政策を策定
しかし、計画の実施段階にあるのは わずか半数
公共交通手段への便利なアクセスが可能なのは、世界の都市住民のわずか半数 (2019年)
便利なアクセスとは、
バス停留所 / 少人数輸送システムから徒歩で500メートル以内、 鉄道駅またはフェリー乗り場から1,000メートル以内に暮らしていること
12. 持続可能な消費と生産のパターンを 確保する
全世界のマテリアル・フットプリントは2000年から2017年までの間に70%増加(2000-2017)
毎分100万本の ペットボトル飲料が 購入されている
毎年5兆枚の使い捨てプラスチック製 レジ袋が捨てられている
電気・電子機器廃棄物は= 引き続き大幅に増加し しかも責任ある処理が行われていない
1人当たり7.3キログラムの電気・電子機器廃棄物が発生
しかしリサイクルされたのは わずか1.7キログラム(2019)
前進はあるものの、化石燃料に対する補助金が パリ協定と2030アジェンダの達成を 引き続き危うくしている
2019年には4,320億ドル 2018年比21%減
開発途上国には再生可能エネルギーの手つかずの莫大な潜在性が依然としてある
新たな再生可能電力の容量
1人当たり880ワット(先進国)
↓4倍
1人当たり219ワット 開発途上国
2020年までに計700件の政策 実施活動が報告された
⇒持続可能な消費と生産に関する 10年計画枠組みに基づく
(83カ国と欧州連合(EU)から報告)
13. 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る
気候危機は続いていてほとんど収まっていない
2020年の地球の平均気温は、 産業革命前の気温を1.2°C上回る
パリ協定が求める 1.5°C未満に 抑まるめどはまったく立っていない
増加する温室効果ガス (GHG) の排出量 経済をカーボンニュートラルに 移行させる必要がある
気候ファイナンスは 増加
2015-2016年から 2017-2018年にかけて10%増加し、年平均487億ドルを 達成
開発途上国154カ国のうち125カ国が国家気候変動適応計画を策定・実施中
- 最優先分野の例
- 食料の安定確保と生産
- 陸上・湿原の生態系
- 淡水資源
- 人々の健康
- 主要な経済分野とサービス
14. 海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、 持続可能な形で利用する
私たちの海洋の持続可能性は深刻な脅威にさらされている
- ブラスチック / 海洋汚染
- 漁獲高の急減
- 海水温度の 上昇
- 酸性化
- 富栄養化
30億を超える人々が 海洋で生計を立てている
デッドゾーンは2008年の400カ所から2019年には700カ所へと 驚くべき割合で増加している
「デッドゾーン」とは、 十分な酸素がないために 海洋生物が生息できない海域を示す
半数を超える主要な海洋生物多様性領域が保護されていない
平均でわずか1.2%
国家研究予算のうち、海洋科学分野に充てられている割合
世界の約半数の国々が小規模漁業者を支援する具体的な取り組みを採択
15. 陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、 土地劣化の阻止 および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る
国際自然保護連合(IUCN) のレッドリストで評価対象となった 生物種の4分の1超が絶滅の危機に
絶滅の危機に瀕した生物種の割合
- 41% 両生類
- 34% 針葉樹
- 33% 造礁・サンゴ類
- 26% 哺乳類
- 14% 鳥類
IUCNレッドリストは134,400種を超える哺乳類、鳥類、両生類、造礁サンゴ、針葉樹に関するデータを追跡。
37,400種超が絶滅の危機に瀕している
主要生物多様性領域の保護に向けた前進は この5年間 停滞している
各主要生物多様性領域における 保護区指定率の世界平均 (2021年)
陸上生態系の保護、 回復および持続可能な利用の推進、
- 43% 陸域
- 42% 淡水
- 41% 山岳
ほぼすべての国が 特定外来生物を阻止
または規制する法律を採択
特定外来生物は固有種の生物多様性に影響を及ぼし、世界経済に毎年数十億ドルもの損害を与えている
持続可能な森林管理に向けた 前進が見られた
しかし、世界ではこの20年間で1億ヘクタールの森林が失われた(2000-2020)
16. 持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供するとともに、 あらゆるレベルに おいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する
コロナ禍により子どもが搾取されるリスクが高まっている。
その中には、人身取引と児童労働
人身取引の被害者の3人に1人が子ども (2018年)
児童労働は1億6,000万人に増加 (2020年)
⇒この20年間で初めて増加
2020年には、32カ国において 人権擁護者331人の 殺害が報告された
18%の増加 2019年比
わずか82カ国しか国際基準を満たす独立した国内の人権機関を設置していない(2020年)
賄賂の授受が少なくとも5倍生じやすい
低所得国37.6%に対し高所得国7.2%
17. 持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、 グローバル・パートナーシップを活性化する
2020年の正味ODA 総額は過去最大の1,610億
ドナー国の 国民総所得(GNI) の0.32%
依然として 目標に届いていない(目標: GNIの0.7%)
予測に反して、低中所得国への送金フローは
2020年に 5,400億ドルに達した
2019年水準のわずか1.6%減
世界人口の半数近くである37億人が依然としてインターネットを 利用できていない
コロナ禍でインターネット接続が 圧倒的に必要にもかかわらず(2020年)
低下位中所得国の 63%が
コロナ禍による課題に対処するため
データ・統計整備に向けた追加資金融資を必要としている
外国直接投資は最大で40%減少
1兆5,000ドル(2019年)
1兆ドル未濶(2020年)
誰一人取り残さない
コロナ禍で保健分野の不平等が拡大
高齢者(65歳以上)
確定症例数に占める割合は14%
しかし、死亡者数に 占める割合は80%
ワクチンの分配状況(2021年6月17日時点)
ヨーロッパ 北米 100人当たり68回
サハラ以南アフリカ 100人当たり2回未満
国際観光の急激な落ち込みは小島嶼開発途上国に不当に大きな影響を及ぼしている
新型コロナウイルス感染症を 追跡するためには 細分類されたデータが 不可欠
アフリカでは新型コロナウイルス感染症のほぼすべての症例報告に 性別・年齢情報が記載されていなかった (2020年1月 2021年4月)
障害者のうち3人に1人が何らかの差別を個人的に経験
女性がより深刻なレベル
出典:国際連合広報センター